◇司法書士とは◇
司法書士とは、国民の権利を保護するために、登記や訴訟などの手続きの相談をうけ代行する法律の専門職で、国家資格を有する者を示します。
その業務には主に3つあり、法律事件の解決、書類作成業務、登記業務です。これらの一部には、弁護士の業務と重複するものもあります。
それぞれについて簡単に触れてみましょう。
◇法律事件の解決◇
司法書士は、簡易裁判所で審理される140万円以下の事件について、依頼人の代理として相手方と交渉や調停を行ったり、裁判を行うという弁護士と同様の権限を持っています。
◇書類作成業務◇
司法書士は、当事者の代理として、140万円を超える法的なトラブルや、債務整理、企業法務、成年後見、相続などに関する様々な法的文書の作成を代行することができます。
例えば、遺産分割協議書や遺言、破産手続開始申立書、あるいは会社の議事録なども含まれます。
◇登記業務◇
登記業務は司法書士の主な業務です。例えば不動産登記がそれに当たります。これは建物の所有名義を変更する際の所有権移転の登録手続きのことです。
また、商業登記があります。これは会社設立時に法人として登記した後も、会社の内容の変更を登記に反映させる手続きの代行を行います。
◇弁護士とはどこが違うのか?◇
司法書士の業務をみていくと、弁護士と重複することがあります。それでは両者にはどの様な違いがあるのでしょうか。
最も大きな違いは、弁護士が簡易裁判所から、地方裁判所、高等裁判所、最高裁判所で扱う多くの民事や刑事事件を取り扱うことが出来ることに対し、司法書士は、簡易裁判所の事件だけに限定されており、140万円以下の民事事件のみを扱うことです。